基本スタイル決定

基本方針

まず、基本方針となる以下の3項目を明確にします。

「発行の目的」
何のために年史・記念誌をつくるのか
「基本的性格」
内容の方向性(経営史型、技術史型、記録保存史型、産業史型など)と表現方法(読ませる年史・記念誌、見せる年史・記念誌、ミックス型など)
「体裁」
箱入り上製本、ソフト、カバー、パンフレット型、判型、大まかな総ページ数、分冊形式などと部数や配布対象

基本方針文例

「○○年史」基本方針

創業から現在までの発展の軌跡を、経営方針、意思決定、具体的施策などに焦点をあてていきいきと描く。

  1. 経営成果を歴史的に検討し、教訓を引きだし、未来への指針の資料とする
  2. 先人の歩み、業績を知ることで、さらなる愛社精神の育成とモラルの向上に資する
  3. 歴史のプロセスを公開することで、社会からの信頼感と親近感を高める
  4. 体裁・部数など(例=●箱入り上製本●A4判●総ページ約300~400P●部数5,000部)

内容の主なタイプ(記述の方向性)

経営史型
経営者の経営理念、意思決定、施策に焦点をあてて展開するタイプ
技術史型
固有の技術発展に的を絞り、会社の特徴を興味深く明確化するタイプ
記録保存史型
年表と古い写真、データを中心にシンプルに構成するタイプ
産業史型
日本経済・業界の動きとの関係をメーンに置くタイプ。その業界をリードする会社に多い

編集方針

基本方針が決まったら、編集方針を決めます。
編集方針とは、基本方針をより具体的にしたもので、実際のページ構成の展開方法を定めたもの。
「基本的ページ構成」「表現スタイル(本文スタイル、組み方)」を考えていきます。

編集方針文例

「○○年史」編集方針

一般読者が興味をもって手に取ってみたくなる、読みやすさ、親しみやすさのある年史とする。

  1. 沿革史と部門史の2部構成とする
  2. 沿革史は、トピックス的な出来事を中心に、経営者の人物群像に焦点をあて、それぞれ深く掘り下げた記述をすることで、企業活動と経営の流れを明確にする
  3. 部門史は、技術開発の発展の歴史を詳細に記述する
  4. 写真、グラフ、エピソードなどを豊富に盛り込み、興味深く読まれるものとする
  5. ヨコ組・1段組を採用し、余白を生かしたゆったりと読ませるデザインとする

表現スタイル

    1. 沿革史、部門史、テーマ方式(本文スタイル)
    2. 史実を基に客観的にまとめる
    3. エピソードをまじえ、読みやすさに留意する
    4. 人物や人間関係に焦点をあて、企業小説風の展開
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